娯楽の基本書

東京大学大学院法学政治学研究科在学中。司法試験、予備試験、ロー入試攻略サイト(途上)。

中大ロー(2017-2020)

中大ロー ステメン

1.私が弁護士を目指したきっかけ 私が弁護士目指した動機は、弁護士という職業への興味と、環境である。私は高校時代に、弁護士である先輩の業務に関するお話を聞ける機会があった。そこで、弁護士の業務内容に興味を持つようになった。それからは、弁護士…

中大2020民法再現

第1.設問1 1.(ア)について AのCに対する所有権に基づく甲カメラの返還請求権に対して、Cは甲カメラを即時取得(民法192条)したと反論することが考えられる。その要件は、①「取引行為」、②①に基づく引き渡し、③「平穏」「公然」、④「善意」、⑤無「…

中大2020民訴再現

第1.設問①について 1.本件では、Xは本訴を提起しているにもかかわらず、本訴債権を自動債権とする相殺の抗弁を別訴で提出している。この相殺の抗弁は「訴え」(民事訴訟法142条)にはあたらないが、同条を類推適用できないか。 (1)同条の趣旨は、…

中大2020商法再現

第1.設問(1) 1.前提として、甲会社の乙会社からの5億円の借入れ(以下、本件借入れ)は「多額の借財」(会社法362条4項2号)にあたり、甲社では取締役会決議を要しないか。 (1)「多額」であるかは個別的事情を考慮して判断せざるを得ないた…

中大2020憲法再現

第1.設問1 1.本件不許可処分はXらの集会の自由(憲法21条)を侵害し、違憲といえないか。 (1)「集会」とは、不特定多数者が一定の場所において事実上集まる一時的な集合体である。「やっぱりいらない東京オリンピック全国総決起集会」(以下、本件…

中大2020刑法再現

第1.乙の罪責 1.乙がAの頸部を押さえつけて死亡させた行為について、傷害致死罪(刑法205条)が成立しないか。「傷害」とは、人の生理機能を侵害することをいう。本件では、乙はAの頸部の生理機能を侵害しており、「傷害」といえる。また、Aは「死亡…

中大2020刑訴再現

第1.2項の取調べについて 1.同取調べによる身柄拘束は「強制の処分」(刑事訴訟法(以下略)197条1項但書)である実質的逮捕にあたり、令状発付のない本件では令状主義(199条1項本文、憲法33条)違反とならないか。 (1)現行刑訴法の「強…

中大2019民法

第1.設問1 1.BのFに対する賃貸借契約の終了に基づく目的物返還請求権としての建物収去土地明渡請求権は認められるか。本件では、EはFに対して本件建物を譲渡しているため、従たる権利(民法87条2項類推適用)である甲土地の賃借権を取得している。そ…

中大2019民訴

第1.問1 1.600万円の支払いを命じることは、申立事項拘束主義(246条)に反しないか。「申し立てていない事項」といえないか。 (1)同条の趣旨は、訴訟物の特定について当事者が自由に決定できる処分権主義の側面を示す点にある。そうすると、…

中大2019商法

第1.(1)について 1.①について 本件株主総会の不存在確認の訴え(会社法830条1項)は認められるか。「決議が存在しない」の意義が問題となる。 (1)同項の趣旨は、決議内容の法令違反(同2項)よりも決議の瑕疵が著しい場合に、法的安定性を犠…

中大2019憲法

第1.制度Aについて 1.制度Aは憲法14条1項に反し、違憲とならないか。 (1)すべての者を機械的に均一的に扱うことはかえって不合理な結果をもたらすことから、「平等」(同項)とは、等しい者は等しく、等しくない者は程度に応じて等しくなく扱う相…

中大2019刑法

第1.甲の罪責について 1.甲がAの胸元にハンターナイフを突きつけて顔を殴ってから財布とカバンを奪った行為について強盗致死罪(刑法240条前段、236条1項)が成立しないか。 (1)「暴行」とは、犯行抑圧程度の不法な有形力の行使である。 本件…

中大2019刑訴

第1.(1)について 1.本件で覚せい剤を差し押さえることは、令状主義(刑事訴訟法(以下略)218条、憲法35条1項)に反し、違法とならないか。 (1)令状主義の趣旨は、捜査機関から独立した司法機関による事前の司法審査によって不当な人権侵害…

中大2018民法

第1.説問1 1.まず、本件ではA会社とD市との間では売掛債権を譲渡・担保設定等ができない旨合意されており、D市はC会社からの請求に対して譲渡禁止特約(民法466条2項)の抗弁を主張することが考えられる。もっとも、譲渡禁止特約は債権譲渡自由の原…

中大2018民訴

第1.設問1 1.(ア)について 本件では「原告」(民事訴訟法158条)Xは「最初にすべき口頭弁論の期日」である第1回口頭弁論に欠席している。よって、Xの提出した訴状記載の貸金返還請求を求める旨の陳述が同条によって擬制され、「出頭した相手方」…

中大2018商法

第1.(1) 1.①について 甲社の定款には、「当社の株式を譲渡するには、取締役会の承認を要する。」との定めがある。そうすると、甲社の株式は、甲社が「譲渡による…株式の取得について」甲社の「承認を要する旨の定めを設けている」(会社法2条17号…

中大2018憲法

1.児童ポルノに当たる画像を送信するよう未成年者に対して求める行為を処罰する法律(以下、本件法律)は、未成年者の表現の自由(憲法21条1項)を侵害するものとして違憲である。 (1)「表現」とは、内心の外部への表出行為である。児童ポルノに当た…

中大2018刑法

第1.設問1 1.甲の覚せい剤取得行為には詐欺罪(刑法246条1項)が成立しないか。 (1)「欺」く行為とは、交付の判断の基礎となる重要な事項を偽ることを言う。本件では、甲は乙に対して528号室にいない覚せい剤の買主を、いると偽っている。買…

中大2018刑訴

第1.①について 1.①は準現行犯逮捕(刑事訴訟法212条2項)であるといえないか。そうであれば甲は「現行犯人」(213条)であり、①は適法である。本件では212条2項1号ないし3号に該当する事情はない。もっとも、Kらが「こんばんは。どうしまし…

中大2017民訴

1.(1)について (1)訴訟物とは、原告の主張する一定の権利または法律関係をいう。 (2)本件では、原告である甲は乙への貸金返還債務が150万円を超えて存在しないことを主張しているため、債権全体の額である1000万円から150万円を引いた…

中大2017商法

第1.設問1 1.本件売買はAと甲社の直接取引(会社法356条1項2号)といえ、「取締役会設置会社」(2条7号)である甲社では「取締役会」の「承認」を要しないか(365条1項、356条1項柱書)。Aは甲社の代表「取締役」(同項2号)である。も…

中大2017憲法

1.風営法3条は、風俗営業者の営業の自由(憲法(以下略)22条1項)を侵害し、違憲とならないか。 (1)同項は「職業選択の自由」を保障しているが、それを選択した後の営業についても保障しなければ選択について保障した意味がないため、営業の自由は…

中大2017刑法

第1.甲の罪責 1.甲が乙に飛びついた行為に逮捕罪(刑法220条)が成立しないかが問題となるが、甲は逮捕しようとしたにとどまり、「不法に人を逮捕」といえない。また、未遂犯(43条本文)の処罰規定もない。よって、同罪は成立しない。 2.甲が乙…

中大2017刑訴

1.本件実況見分調書は「公判期日における供述に代」わる「書面」(刑事訴訟法(以下略)320条1項、以下、伝聞証拠)といえ、証拠能力が否定されないか。 (1)同項の趣旨は、知覚・記憶・表現・叙述という過程を経る供述証拠ではその間に誤りが混入し…