娯楽の基本書

東京大学大学院法学政治学研究科在学中。司法試験、予備試験、ロー入試攻略サイト(途上)。

2020-07-01から1日間の記事一覧

事例演習刑事訴訟法 設問10

第1.(1)について 1.本件では、KがGという「被疑者を逮捕する場合」(刑事訴訟法220条1項柱書前段)といえる。また、GとXがいたのは411号室という「逮捕の現場」(220条1項2号)である。もっとも、Gが逮捕された場合に第三者Xの身体を捜索…

事例演習刑事訴訟法 設問9

1.本件では、捜索差押許可状(刑事訴訟法(以下略)218条1項本文)に基づかないで天秤、注射器、ビニール袋(以下、本件対象物)を差し押さえているため、同本文のみによれば違法である。 2.もっとも、KはXを覚せい剤所持の現行犯人(212条1項、…

事例演習刑事訴訟法 設問8

第1.BからのUSBの捜索について 1.本件では、A会の東京本部事務所に対する捜索差押許可状(刑事訴訟法(以下略)218条1項)が発付されており、これに基づいてKはBからUSBを捜索できないか。令状による捜索差押えの範囲が問題となる。 (1)令状主義…

事例演習刑事訴訟法 設問7

1.「東京都…所持品」との記載は、「捜索すべき場所、身体若しくは物」(刑事訴訟法219条1項)の記載として適法か。 (1)同項の趣旨は、令状裁判官による実質的認定を確保し、無差別的な捜索差押がされることを防止するために特定性を要求する点にあ…

事例演習刑事訴訟法 設問6

第1.(1)について 1.本件では、形式的には逮捕・勾留の要件を満たしている(刑事訴訟法(以下略)199条1項本文、同2項但書、207条1項本文、60条1項各号、87条1項)。もっとも、本件では殺人事件について取り調べる目的で窃盗罪の逮捕状…

事例演習刑事訴訟法 設問5

第1.B事実について 1.本件ではXはA事実で逮捕・勾留され、その保釈中に重ねてB事実で逮捕・勾留されている。ここで、B事実での逮捕・勾留は重複逮捕・重複勾留禁止の原則に抵触しないかが問題となる。 (1)203条ないし206条又は208条が厳格な…

事例演習刑事訴訟法 設問4

第1.(1)について 1.Xは「現行犯人」(213条)といえ、本件現行犯逮捕は適法ではないか。 2.Xは本件強盗事件の「現に罪を行い終わつた者」(212条1項)といえないか。 (1)現行犯逮捕の趣旨は、逮捕の必要性が高い一方、嫌疑が明白であるた…